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アルテミア旬報:会社Blog

充填かさ密度(2025年5月16日)

 

いろんな密度(2025年5月6日)

密度の基本は単位体積あたりの重量です。原料粉末を成形して焼き固めるセラミックスの製造方法において、製品の品質となる「密度」は解析すべき重要な数値です。そんな密度には以下に示すいろんなものがあります。
1.かさ密度(すりきり充填):試料が粉末のもの
2.かさ密度(タップ充填):試料が粉末のもの
3.かさ密度(液浸法):試料が顆粒または構造体のもの
4.見かけ密度:試料が顆粒または構造体のもの
5.真密度・理論密度:試料が顆粒または構造体のもの
6.相対密度:試料が構造体のもの
試料の状態とそれに合った計測方法の違いでこれだけの密度の指標があります。ひとつずつ解説しますので乞うご期待!

密度と比重:言葉をひも解く(2025年5月2日)

セラミックス等の構造物を解析するとき、「密度」「比重」という言葉が出ます。
厳密にいうと「密度」と「比重」は意味が違います。密度とは漢字のとおり、『密な度合い』でして、“ある物体の単位体積あたりの重量”を表す物理量を指します。国際単位系(SI)でkg/m3を使います。我々の身近ではg/cm3やg/mLの単位表記に馴染みが深いでしょう。ちなみに、g/cm3は固体の場合で、g/mLは液体の場合に使用することが多いです。
一方で、比重=密度という場合がありますが、これには大前提が省略されています。比重は漢字のとおり、『重さを比べる』で密度の意味とかけ離れてしまいます。なぜ両者の意味合いを同じように使うのか?これはなにかの密度を参照しているからです。
さらに詳しくいうと、密度を参照している物質はズバリ「水」です。皆さんご存じのとおり、常温の純水の密度は1 g/mLです。つまり、ある物質の比重は、水の密度で割った数値となり、物質の密度と同じ値となります。ただし、気をつけてください!比重に単位はありません。物質の密度を水の密度で割ったため、単位のない無次元数となります。ささいな点ですが、表記や単位にはすべてにちゃんと意味があります。

セラミックス:言葉をひも解く(2025年4月25日)

セラミックスの語源やそれを取り巻く言葉を紹介します。
ceramics(セラミックス)の語源を調べると、ギリシャ語のkeramos(ケラモス)だそうです。ギリシャの島にありそうな名前ですが、ありません。クレタ島にケラモス修道院があるそうです。
それはさておき、keramosは土器を表すようで、ceramicsも同様に土器や陶器を表す言葉でした。時代が下り、20世紀初頭に窯業界で煉瓦を使い始めるとceramicsは一気に工業的な言葉に変化したと感じます。今日ではceramicsの性質を生かして様々な工業材料が生産されています。
一方で、同じ土器でも古代の土器をearthenwareという単語で訳すようです。これから進化したかどうか定かではないですが、potteryを陶器と訳します。これは日常生活使いや趣味的創作の陶磁器全般に当てはまる言葉ではないかと感じます。

“セラミックス”と“セラミック”のちがい(2025年4月22日)

セラミックスとセラミックの違いが気になることはありませんか?
セラミックは耳にすることがあるけど、「ス」ってなに?と思う方もいらっしゃるでしょう。 結論からいうと言い方だけで、両者の意味に違いはありません。
筆者もこの記事を書くタイミングで初めて調べました。理化学辞典で検索すると「セラミック」に該当する項目がなく、「セラミックス」だけの説明が記載されていました。 でも英単語ではハッキリと品詞が区別されています。「Ceramics」は名詞で「Ceramic」は形容詞です。
つまり、セラミックスはモノを指し、セラミックは材質を説明するときに使うことが適当です。
用法は、たとえばアルミナセラミックス(Al2O3質セラミックス)であり、一方、セラミックナイフやセラミックコンデンサなどです。